2016年8月6日土曜日

釜石活動報告



これまで釜石から山田にかけての支援活動の受け入れをしてくださっていた高橋和義牧師が、春から「いっぽいっぽ」を離れ、社会福祉協議会での支援活動を始められたことに伴い、今回は「いっぽいっぽ」の招きではなく、社会福祉協議会を通してのボランティアとして伺ってきました。もちろん高橋牧師が現地でのアレンジの責任を持ってくださっているので、私の活動内容に大きな変化はありませんでした。加えて今回はカリタスさんの支援もいただき、さらに力強い活動ができたように思います。



現在は5階から6階建てくらいのマンション形式で復興住宅が建て上がってきており、仮設住宅や、みなし仮説住宅から復興住宅へ転居された方々の新しいコミュニティー作りが急務となっています。今回は復興住宅3か所でのミニコンサートと語らいの時が持たれました。集いの目的は、これをきっかけにして交流が生まれ、コミュニティーが形作られていくようにという願いからです。




集いは他己紹介という変わった自己紹介からのスタートでした。それは自分で自分を紹介するのではなく、隣の人同士がカップルになって、相手のことをみなさんに紹介するというものです。事前にどんなことを聞いて欲しいかという質問例題が配られました。名前や以前住んでいたところ、どこの仮設住宅から引っ越してきたかなどはもちろんですが、「もし100万円が降ってきたらどうしますか?」などという楽しい質問もありました。

同じ復興住宅に住んでいても、生活を始めて長いところでも3か月程度ですので、顔見知りというほどではない方もいらっしゃるので、最初は照れくさいようでしたが、次第に場が和んでいき、いろいろな話に花が咲きました。





コンサートでは一緒に歌える歌も用意していきましたので、何曲か一緒に歌ったのですが、「5年ぶりに歌を歌いました」という方がそれぞれの会場におられました。特にみなし仮設住宅(一般のアパートなどを仮設住宅として使用すること)に避難をされていた方々は、普通の住宅と変わりがないので、外部からの援助の手があまり届かないまま5年を過ごされていたようです。「5年ぶりに歌を歌いました」という言葉に「良かった」という思いはしましたが、正直心が痛みました。

復興住宅でのコンサートの他には、恒例のウクレレ会への参加です。


もうウクレレを教える、教えられるという関係ではなく、友人との集いといったようなフランクであたたかな時間でした。現在も定期的に毎月2回開かれていますが、その度にワンコインの会費を集めてくださっていて、私の交通費の足しにとくださるのです。今回は半年ぶりということもあり2万円を超える金額を渡していただきました。これはそのまま「東北応援団 LOVE EAST」の方に納めさせていただきます。また前回の釜石に行くために作った「ありがと音頭」や、ウクレレ会のために最高のウクレレを提供してくださったコアロハのアルビンさん作の「なんでもできる」などを会員の皆さんがあちらこちらで歌ってくださっていると聞きました。ウクレレ会が新たな音楽の発信基地のようになり始めているのは嬉しい驚きでした。

日曜日の午前はカリタスさんが開催されているカフェ「ふぃりあ」で、主にカリタスのボランティアの方々へ向けてのコンサートとなりました。



ボランティアの方のほとんどは年に何回か訪れていらっしゃるそうです。そしてみなさんが関東の方でした。復興住宅のコンサートではカリタスのボランティアの方々が会場のセッティングや茶菓の用意などをテキパキとしてくださり、そのおかげもあってとても良い雰囲気で歌うことができました。

次回の訪問はまだ決まっていませんが、これまで通り年に何回かは訪問できればと願っています。今回も「東北応援団 LOVE EAST」をご支援くださっているみなさまのお力で釜石へ出向くことができました。これからも続けてよろしくお願いします。        

                                        岩渕まこと